看護師は、免許を取得すれば一生仕事が続けられるものです。しかし、実際の現場では依然として人手不足が続いています。

その背景には、一人当たりの業務量が多すぎたり、人間関係が複雑で難しかったり、忙しすぎて自分の時間がなかったりなど、さまざまな厳しい実情が絡んでいるようです。

看護師はハードな仕事であることから、誰もが漠然とした悩みや問題を抱えているものです。そこで今よりももっと良い環境を求めて転職をするのは構いませんが、安易に転職を考えるのは危険です。

場合によっては転職ループに陥ってしまうこともあるため、まずは転職する目的を自分自身で整理することが大切です。目的が明らかになっていなければ、職探しも難しくなります。

当然ながら、転職の目的は人それぞれですが、どうして転職するのかをしっかりと決めておかないと転職先を絞り込むことはもちろん、面接において自己アピールをすることも難しくなります。

今の職場に不満や苦痛を感じている看護師であっても、最初は「人の為になりたい」とやりがいやプライドを持って入ったはずです。そのため、現在の職場以外ならばどこでもいいというような妥協した感覚で転職先を探しても、あまり良い結果にはならないでしょう。
他の職場に転職しても満足を得られず、何度も転職を繰り返すといった事態になりかねません

そこで目的を明確にすることに加え、転職しても「これだけは変えたくない」ということを考えることも必要です。
例えば、患者さんの命を預かる仕事にやりがいを感じているけれど、夜勤に入りたくないというのであれば、訪問看護といったキャリアチェンジを考えてみるのも一つの手です。
また、病院勤務は収入面で安定していても、勉強会や講習会などが多く自分の時間が持てないといった場合には、比較的勉強会などが少ない慢性期の病院に転職するというのも手段です。
転職の際には、このように変えたいことと変えたくないことのバランスを把握しておくことが大切です。